桜文鳥の花(その二)

その頃、私は個人事業主派遣社員としてコンピューター関係の仕事をしていましたが、ヒヨドリのことが気になって 、たまに病院へ電話して様子を聞いていました。
二週間を過ぎたころ、病院の看護師の女性から携帯に電話があって、「奇跡的に傷が治って、飛べるようになったので、公園で放鳥してください」とのことです。
近くの恩賜公園で、ヒヨドリを両手で握って上へ放り投げると、大きな木の高いところにある枝に止まって、美空ひばりさんの名前ではありませんが、澄みきった青空の中へ、ひばりの様に飛んで行ってしまいました。
手元で育てる気持ちでいたので、寂しい気持ちになり、ペットショップにいた手乗り文鳥が、花です。